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スポット

土師質土器

出土遺物
古墳時代から平安時代にかけての土器で、土師器(はじき)と呼ばれる釉薬をかけない素焼きの土器があります。土師質土器はその流れを汲む土器ですが、中世以降のものは区別してこのように呼ばれています。器の種類には皿、坏(つき)、煮炊き用の道具などがあります。特に皿や坏は、あまり壊れていない状態でまとまって出土することも多く、日常的に繰り返し使用するというよりむしろ酒宴などの席で一度だけ使用、あるいは地鎮など祭礼の際にに用いられたと考えられています。日野江城跡でこれまで発掘調査を行った本丸や二ノ丸でも多くの土師質土器が出土しており、二ノ丸の調査では大型土坑(どこう)にたくさんの土師質土器を投げ込んだような状況も確認されました。
天文8年(1539)、有馬晴純の代に有馬氏は肥前守護職となっています。そうした関係から日野江城内において土師質土器の消費廃棄を伴う儀礼行為が繰り返し行われていた可能性があります。また、このような儀礼行為は京都などを中心とした中世武家儀礼にみられるもので、政治的に中央との繋がりを持つ中で、そうした習慣も受容していたことがうかがえます。

#日野江城跡の出土遺物
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